1945‐1978‐2005被爆60年…。被爆体験記『原爆の子』の著者たちの文。1978年のポートレート。そして2005年の当事者たちの証言と写真。8月6日の広島の風景は、改めてヒロシマの深層を想起させます。
一見それは昭和のはじめごろの風俗写真を思わせる。ページの間から、ふと半世紀前にはやった歌謡曲が聞こえてくるような錯覚におそわれる。だが、“俗神” はまぎれもなく、現代が共時的に共有している生活の深層である。
カメラは日本列島を縦断しながら、世界の文明の先端を享受している私たちの心の深みに入り込み、風俗写真と見える手法を借りて、わたしたちの内面を赤裸々に引きずりだしている。それは現代の断面ではなく基層である。私たちの日常性の表皮を一枚めくると現れてくる現代の民俗である。